80代前半のおばあちゃん。還暦を迎えた娘さんと二人暮らしです。
三階の屋根裏は、広~い物置部屋。外にもひとつ納屋があって、こちらも物置。
広い駐車場の脇や奥にも物が置かれています。
そんなおばあちゃんの口癖は、

「物置を片付けなきゃ!」

おばあちゃんの部屋は、綺麗に片付いているとは言えないまでも、物が溢れて散らかっているわけではありません。
生活の場に、物置に入るべき物などが浸食してきているわけでもなく、日々の暮らしに問題はありません。

さて、その物置のほうはというと、もうこれ以上何かを詰め込む空間スペースはなく、物が過多な状態ではありますが、
どのあたりに何があるかは大体把握されているようで、既にあるものをまた買ってくるようなことはありません。

「物置を片付けなきゃ!」

といつも言っているおばあちゃんですが、なかなかその気配はありません。
多少の物が減っても、すぐにまたその分くらいが増えたり。ちょっと増えたら、また少し片付いたり。
そしてまた、おばあちゃんは言うのです。

「物置を片付けなきゃ!」

本当に元気なおばあちゃん。この物置の片付けは、おばあちゃんにとって永遠の課題。

だから、他人が勝手に片付けてはなりません。手伝ってもいけません。
いえ、もしかしたら、片付けてはいけない物置かもしれません。
それは、おばあちゃんの生き甲斐になっているかもしれないのですから。


いつかは、この物置を片付ける日がくるかもしれません。
でもきっとそれは、もっともっと先。

おばあちゃん。いつまでも、お元気に!
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