全部屋の状況を拝見し、再びリビングへ移動。
話を詰めていく事にします。
ゴミ屋敷としての整理もさることながら、
ご本人の意向として遺品整理にウェイトを置き、
じっくり腰を据えて分別がしたいという事で、
詳しく、詳しく、ひたすら詳しく伺います・・。

そしてお見積りの料金及び日程等のご案内を致します。
そこで始めに感じたあの『違和感』が確信に変わりました。

通常ならとうにまとまっているはずの話が終わらないのです

何度も、何度も伺い、都度説明を差し上げ・・を繰り返すのですが、
流れの中で言葉のちょっとしたニュアンスの違いや、
重箱の隅をつつくように執拗に言葉の応酬が続きます

不思議とそこに悪意は感じられない分、タチが悪い。 
依頼内容は『ゴミの処分』でしたが、
解決の糸口はそこじゃないんです。

ご本人も気づいておられませんが、
支えと自信を失って心のバランスがうまく取れない状態。

そう感じ、今日はもうトコトンいったるわい!と腹をくくって、
なんと10時間もの間、インターバルなしでおはなししました。
おなかも減りすぎて、一周回って訳わかりません(笑)。
でもお互いの距離も縮まり、無事握手をして家路につきました。
(精魂尽き果て、帰宅後はバタンキュー)

彼女には色んな意味での覚悟や、
前に一歩進む勇気のきっかけが必要だったのですね。

その為に少しの間だけ、
傍に寄り添って背中を押してくれる存在が
欲しかったのだと思っています。

この話には後日譚があり、
結論から現在彼女は一人で(お子さんと一緒ですが)
遺品整理と戦っています。

電話でのお声にはあの時と異なる張りがありました。
・・僕にも少しだけ収穫がありました。
実体験を通してケースの勉強になった事と、
以前から考え準備を進めている新サービスの必要性を確信出来た事。

今年の春くらいにはご案内できると思います

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